外貨預金を日本円に換金して生じた為替差益には税金がかかります

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為替差益とは?

ドルやユーロなど外貨建てで行った取引について、取引を行ったときと決済したときの為替レートが異なることにより発生する利益のことを為替差益といいます。同様に損失が発生した場合は為替差損といいます。

例えば、コロナ禍の2020年11月8日にドル建ての外貨預金を20,000ドルしたとします。そのまま何もせず、2023年11月8日にその20,000ドルを日本円に換金した場合、どうなると思われますか?

2020年11月8日のドル円レートは1ドル103.70円だったので、当時の20,000ドルは日本円にして2,074,000円の価値がありました。これが2023年11月8日になると、ドル円レートは1ドル149.94円まで円安になりましたので、換金時の20,000ドルは日本円にして2,998,800円に増えたことになります。この【2,998,800円-2,074,000円=924,800円】が為替差益になります。

為替差益は確定申告が必要?

このように外貨建取引により発生した為替差益については、所得税の課税対象となり、「雑所得」として確定申告する必要があります。

なお、為替差損が発生した場合には何もする必要はありませんが、FX取引に係る利益があるなど、他に雑所得に該当する所得がある場合には、その所得と為替差損を相殺して確定申告することで、所得税を減らすことができます。

なお、年収2,000万円以下の給与所得者で、給与所得以外の所得が年間20万円以下(為替差益を含む)の場合は確定申告は不要ですが、住民税の申告は必要になるので注意が必要です。

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