5G(第5世代移動通信システム)の健康被害の噂は嘘?本当?

2020年春、日本では大きな変革を迎えます。総務省は、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、楽天モバイルへ電波を割り当てました。次世代通信規格『5G』のサービス開始です。5Gとは携帯電話などの通信に使われている規格の一つですが、4Gとの違いをものすごく荒く説明すると、通信速度は約20倍、遅延は10分の1、同時接続数は10倍になるようです。

なんとも素晴らしいお話ですが、当然、5Gのデメリットもあります。『5G 健康被害』でインターネットで検索すると、それこそ山のように出てきますので、詳細はご自身でお調べ下さい。

今回は、それらの『健康被害』が果たして本当なのか、簡単に見てみたいと思います。

強力な電磁波によりDNAに損傷を与え、がんを引き起こすというウワサ

『電磁過敏症』をご存知でしょうか?携帯電話やWi-Fiのような電磁波が発せられている場所にいるとチクチクしたり吐き気やめまいを起こす症状のことですが、明確に証明はされておりません。WHO (世界保健機関)は、実際に存在する病気ではなく心理的な症状だと説明しています。

電磁波は放射線と呼ばれることもありますが、放射線には2種類あり、『電離放射線』と『非電離放射線』に分類されます。非電離放射線は波長が長く、細胞を傷つけるエネルギーを持たない性質があり、携帯電話などで使用されるものは非電離放射線なので、基本的には危険性はないとされています。

携帯電話の発する電磁波が脳腫瘍やがんと関連するという主張が何十年もなされてきましたが、現在でも明確に証明されていません。 このように、発がん性があるというウワサには明確な根拠がないのですが、とはいえ、5Gが100%安全だという証明も現時点では不可能なため、より多くの実験や検証が必要であることは間違いありません。

オランダで行われた5Gの実験でムクドリが大量死したというウワサ

2018年11月5日、『Health Nut News』というブログ上で、『オランダのハーグで行われた5G実験中に、数百羽のムクドリが死んだ』という記事が投稿されました。ハーグのハイヘンス公園で原因不明のムクドリの大量死があったことは事実です。また、同時期に5Gの技術実験がオランダで行われており、ハイヘンス公園の近くでも2018年6月28日に行われました。

日付に注目すると、実験から大量死まで4ヶ月以上空いており、直接的な因果関係があるとは断言できません。鳥の大量死と5Gの実験に関連があり得るとすれば、高出力でかなりの加熱が行われた場合ですが、オランダ健康評議会のメンバーでICNIRP(国際非電離放射線保護委員会)の委員長も務めているエリック・ヴァン・ロンゲン博士は、5Gの被曝レベルは現在使用されている3Gや4Gと同じレベルだと語っています。

ちなみに、この記事の執筆者は、『5G陰謀論』を流布している人物によるものでした。

新しい技術にはウワサやデマがつきもの

『5Gは人体に悪影響を及ぼすか?』という問いに対し、明確に答えられる人はいません。今世間に流布されている様々なウワサについても明確にデマだとは明言できません。しかし、これらの怪しい噂を鵜呑みにするのではなく、自分で調べることはできます。私たち税理士は調べることが癖になっていますので、様々なことを検証しておりますが、それでもわからないことは山程あります。みなさまも変な噂に踊らされることのないよう、まずは調べてみることをおすすめします。

総務省がアナウンスしている電波の人体に対する影響についてです。ご参考に。

この記事を書いた人

世良 寛之

世良税理士事務所
所長・税理士