納税のススメ!

会社の決算が近づくと、弊所では決算対策や納税予測を行います。

だいたい決算の2~3ヶ月前に社長と打ち合わせをしますが、びっくりするくらい納税が見込まれることがあります。もちろん社長は税金を払いたくないので、なにか経費として使えるものはないかと血眼になって探し回ります。

『中古の車を買おう』『社員旅行に行ったことにしようか?』『自宅のウォーターサーバーを経費で落とそう』『マッサージチェアはだめ?』

そして最終的に、金額の書いていないあやしい領収証を持ってきたりします。

もしこれらを経費として処理し、税務調査で運良く見つからなかったとして、それが正しいことだと思われるでしょうか?

わたしたち税理士に一番求められるのは『節税』なので、社長のお気持はよくわかります。が、せっかく売上が上がり、業績が勝手に伸びようとしているのに、必要のない経費をわざわざ計上して、利益とキャッシュをどんどん減らしていく。

まるで元気に成長しようとしているわが子に、『お前はこれ以上大きくなってはイカン!』と理不尽に叱りつけるような愚かな行為だと思いませんか?

もしも御社が銀行から融資を受けたいと考えているならば、『利益』、特に『営業利益』をしっかりと確保しないといけません。税金を払いたくないからと言って、営業利益をどんどん削っていくと、銀行はどう思うでしょうか?

『この会社は、普通に商売をして得られる儲け(営業利益)から、融資の元金返済と利払いができないじゃないか。そんな会社にこれ以上融資するなんて、絶対ムリ!』

会社は、税引き後の利益を社内に留めることで強くなっていきます。いわゆる内部留保を増やし、自己資本比率を高めることで、リスクに耐えられる安全性の高い会社になります。銀行の融資担当者は、ここをしっかりとチェックし、融資の可否を決定します。

つまり、銀行からの融資を受けやすい、体力のある会社にするためには、しっかりと利益を出し、納税しなければならないということです。

これとよく似た例をもう一つ。個人の確定申告が近くなると、必ず耳にするお話です。

『残念、今年は医療費が10万円いかなかったなぁ。来年は医療費控除ができるようがんばります。』

頑張って病気になるとはまさに本末転倒。医療費なんかゼロで健康なのが一番ですよ!

この記事を書いた人

世良 寛之

世良税理士事務所
所長・税理士