不動産事業者の青色申告特別控除と事業専従者給与

確定申告の時期がやってまいりました。我が事務所でも、お客様からの資料などが連日届いている状況です。みなさまご準備のほどはいかがでしょうか?

さて、確定申告といえば、青色申告にするか、白色申告のままでいるか、どちらがいいのかな?などという質問をよく頂戴したりしますが、損得は別として、そもそも適用できるのかどうかというところにも注意しなければなりません。

特に不動産事業だけを営んでおられる方については、青色申告に関する諸制度の適用について、一定の制限が生じるのをご存知でしょうか?

不動産以外の事業を行っておられる方については、ご自身のお商売が事業かどうか問われることはあまりないと思いますが、不動産事業については、必ず入口の部分で、『その不動産貸付が事業として行われているか』を問われることになります。不動産事業が事業として行われているかどうかは、もちろん実質基準で判断すべきなのですが、形式的に、次のいずれかを満たす貸付であれば、事業として行われていると判断されます。

 ① 戸建てであれば5棟以上
 ② アパートやマンションであれば、部屋数が10室以上
 ③ 駐車場であれば50台以上

税理士の試験でも、『5棟10室50台』と覚えていた記憶がありますが、この基準のいずれかを満たせば、『事業的規模で営まれている不動産事業』として、様々な特典を受けることができます。

その数ある特典のうちでも、大きく所得計算に関係してくるのが、配偶者等への給与と青色申告特別控除です。

配偶者への給与については、青色申告者の場合は『青色事業専従者給与』、白色申告者の場合は『事業専従者控除』となりますが、いずれも事業的規模でないと適用されません。また、青色申告特別控除についても、10万円の控除は適用できますが、65万円の控除は事業的規模でないと適用できなくなりますので、十分注意して下さい。

この記事を書いた人

世良 寛之

世良税理士事務所
所長・税理士