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簡易インボイス(適格簡易請求書)とは?
インボイス制度では、課税事業者は一定の事項を記載したインボイスを保存することで、仕入税額控除を適用することができますが、特定の業種においては、その事業の性格上完璧に要件を満たしたインボイスを交付することが困難な場合があります。
そのような事業者は、インボイスの代わりに「簡易インボイス(適格簡易請求書)」を交付することが認められています。小売店などで交付されるレシートが簡易インボイスの代表的なものですが、手書きの領収書であっても簡易インボイスとして問題なく取り扱うことができます。
簡易インボイスの交付が可能な業種
簡易インボイスは誰でも交付できるわけではなく、以下の7つの業種に限定されています。
簡易インボイスを交付することができる業種
- 小売業
- 飲食店業
- 写真業
- 旅行業
- タクシー業
- 駐車場業(不特定かつ多数の者に対するものに限る)
- その他これらの事業に準ずる事業で不特定かつ多数の者に資産の譲渡等を行う事業
簡易インボイスを手書きで交付する場合
簡易インボイスを手書きで交付する場合でも、以下の項目を記載すれば問題ありません。
適格簡易請求書の記載事項
- 発行者の氏名または名称と登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(但し書き)
- 軽減対象の場合はその旨の記載
- 税抜価額または税込価額の税率ごとの合計金額
- 税率ごとに区分した消費税額等
上記の記載事項を元に具体的な手書き領収書を作成すると次のようになります。
簡易インボイスでは正規のインボイスに必要な「書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称」の記載が不要であるため、省略しても「上様」でも構いません。また、複数税率が適用されなければ、請求額が10%の税込金額になるため、「税率ごとに区分した消費税額等」または「適用税率」のいずれか一方の記載で問題ありません。