インボイス制度:個人向けAmazonで事業用物品を購入した場合のインボイス

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Amazonビジネスと個人向けAmazon

普段なにげなく利用しているAmazonですが、利用者のアカウントには「Amazonビジネスアカウント」と「個人向けAmazonアカウント」の2種類があります。どちらのアカウントでも事業用の物品などを購入すれは経費として処理することができますが、インボイスの取り扱いについては少し違いがあります。

Amazonビジネスにおけるインボイスの取り扱いについては、過去の記事で紹介しておりますので、下記をご参照ください。

今回は「個人向けAmazon」で物品を購入した場合のインボイスの取り扱いについて解説します。

「支払い明細書」「領収書」の取得方法

  1. Amazonのトップページを開く
  2. 画面右上「返品もこちら 注文履歴」をクリック
  3. 「注文履歴」画面から該当する商品を確認
    (過去のもので見当たらない場合は、画面左上の表示期間を変更します)
  4. 商品欄右上の「領収書等」をクリック
  5. 「支払い明細書」または「領収書/購入明細書」をクリック
  6. 表示されたPDFを保存
    (令和6年1月1日以降は、このPDFを紙で出力せず、データのまま保存する必要があります)

Amazonの購入代金を決済するカード会社の明細だけでは消費税の仕入税額控除ができないので、必ずこの支払い明細書・領収書等を保存してください。

誰のインボイスを取得するの?

皆さんはAmazonのサイトで商品を購入した場合、当たり前のようにAmazonの領収書を取得していると思われているかもしれませんが、Amazon自体はショッピングモールのようなものなので、Amazonに出店している販売事業者から購入した場合、その販売事業者から領収書等を取得しなければなりません。
(Amazonが直接出品者となっている場合はAmazonの領収書となります。)

Amazonビジネスでは、出店している事業者がインボイスの登録事業者である場合、アマゾンジャパン合同会社にインボイスの登録事業者である旨を登録することで、アマゾンジャパンの登録番号が付されたインボイスを取得することができます。これをインボイスの媒介者交付特例といいますが、個人向けAmazonアカウントでは、この媒介者交付特例は適用されず、販売事業者の登録番号が印字されたインボイスが交付されます

この他にも、Amazonビジネスでは利用できて個人向けAmazonでは利用できない機能がいくつかありますが、主だったものを以下に記載しておきます。

  1. 商品検索結果の絞り込み条件に「適格請求書発行対象が含まれる商品」を追加
  2. 「カートに入れる」ボタンの直下に「適格請求書の発行対象です」と表示
  3. 「購買ルールと承認」設定でインボイス登録事業者からの出品のみを絞り込み
  4. 購買データ画面からインボイスを一括ダウンロード

「支払い明細書」が「適格請求書」に

インボイス登録事業者ではない販売事業者から商品を購入した場合の「支払い明細書」は以下のような様式になります。

タイトルは従来どおり「支払い明細書」のままで、下部には「この書類は適格請求書ではありません」との文言が記載されています。

なお、購入前に販売事業者がインボイス登録事業者かどうか確認したい場合、Amazonビジネスのように明確に表示している箇所を見つけることができなかったので(2023年10月27日現在)、販売事業者が法人であれば「適格請求書発行事業者公表サイト」から確認するなど、少し手間がかかるのが難点です。さらに個人事業主であれば確認する方法すらないので、今後の改善を待つしかありません。このため、頻繁にAmazonを利用される場合には、Amazonビジネスアカウントに切り替えることも検討してみてください。

一方、インボイス登録事業者から商品を購入した場合の「支払い明細書」は以下のような様式になります。

従来「支払い明細書」と記載されていた名称が「適格請求書」に変更されており、インボイス登録番号もしっかり記載されています。税率や消費税額等も適切に表示されており、インボイスの要件を満たしたものなりました。したがって、今後はこの「適格請求書」のみを保存することで、消費税の仕入税額控除を行う上での証拠資料とすることができます。

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