ホームページの作成費用は経費?それとも資産?

世良税理士事務所のホームページは、WordPressという無料のツールを使って作成されております。
WordPressは私のような知識ゼロの人間でもなんとかそれっぽくできるので、大変重宝しております。

しかし、私のようなスモールビジネスではなく、大企業のホームページやECサイトなどを運営する場合には、外部の専門家に依頼し、しっかりしたサイトを構築されると思います。

その場合、ホームページの作成費用が数十万円から、規模によっては数千万円にも上る場合があります。

ここで税務上問題になるのが、ホームページの作成費用が経費となるのか、はたまた資産となるのか、ということですが、以前は国税庁のHPに記載されていたQ&Aを引き合いにして、全額経費にできるような記述がWeb上にも散見されました。

【以下引用】

国税庁HP ホームページの作成費用の税務処理について

Q1
インターネット上に広告宣伝用のホームページを開設しました。その制作のために業者に委託した費用は、広告宣伝費等として一時の損金にするのでしょうか。それとも、繰延資産として償却するのでしょうか。

A1
通常、ホームページは企業や新製品のPRのために制作されるものであり、その内容は頻繁に更新されるため、開設の際の制作費用の支出の効果が1年以上には及ばないと考えられますので、ホームページの制作費用は、原則として、その支出時の損金として取り扱うのが相当であると考えられます。
ただし、ホームページの内容が更新されないまま使用期間が1年を超える場合には、その制作費用はその使用期間に応じて償却します。
また、制作費用の中にプログラムの作成費用(ソフトウェアの開発費用)が含まれるようなホームページについては、その制作費用のうちプログラムの作成費用に相当する金額は無形減価償却資産(ソフトウェア)として耐用年数「5年」を適用して償却することとなります。

【引用終わり】

なお、現在はこのQ&Aページは削除されております。

つまり、以前は、頻繁に更新され、かつプログラムが組み込まれていないホームページであれば、このQ&Aのように国税庁側も全額費用処理しても問題ないと判断していたようです。

しかし最近ではホームページの高機能化やSEO対策の複雑化などに伴い、全体の作成費用が高額になってきている傾向があるため、税務署としても、数百万円もかけたホームページ作成費用を、「頻繁に更新しているからOK!」として全額経費として認められるとは考えにくくなってきているということでしょう。だからこそ、国税庁のHPから上記の記述が削除されたのだと思います。

このように、以前は問題のなかった処理でも、国税庁がある日突然見解を変えるということはよくあります。

国税不服審判所で新たな裁決が行われたり、他の裁判等の影響で、税務判断が変更される例は意外とたくさんあるんですね。

みなさんも、ネットの安易な情報だけで税務処理を行わないよう、できるだけ専門家に直接確認することをおすすめします。

この記事を書いた人

世良 寛之

世良税理士事務所
所長・税理士