\ 税理士って…何をする人? /
税理士って言葉は知ってるけど、どんなことをしてくれる人たちなのかなぁ?友人や知り合いに税理士なんていないし、正直、事業を始める前は、税務署の人との違いもわからなかったし…
なるほど。会社で経理をされている方であれば、会社の顧問税理士とお話することもあると思いますが、そうでなければ、ほぼ接点はないですよね…
わかりました!『税理士って、何をする人?』の疑問にお答えしましょう!
『租税教室』という言葉をご存知でしょうか?
租税教室とは、小学生から高校生を対象に、税金に関するしくみなどを勉強する教室のことをいいますが、私が租税教室の講師として伺った際、『税理士って何をする人か知ってる人手を挙げて』と聞いてみたところ、挙がった手はゼロでした。生徒たちにとっては、多分、税理士よりもYouTuberの方が身近で知名度も高いと思います。
税理士とは、簡単に言えば、『税金に関する専門家として、国に認められた人』のことであり、 税理士の主な仕事は、税務の専門家としての知識をフル活用して、皆様(納税者)のお手伝いをすることです。
税理士が行う業務の中には、税理士にしかできないこと(これを『税理士の独占業務』といいます)がありますので、まずはこれらを解説していきましょう。
税理士にしかできないこと〜税務書類の作成
個人事業主にかかる税金を『所得税』、法人にかかる税金を『法人税』といいますが、両者とも、自分自身で税額を計算し、それを『確定申告書』という書類に記載して、税務署に提出・納税するという仕組みになっています。この仕組みを『申告納税制度』といいますが、一般の方がこの制度を正しく理解し、完璧な申告書類を作成するのはかなり難しいです。
ちなみに、会社勤めの方については、この複雑な申告の手続きを、会社が代わりにやってくれます。『年末調整』という言葉をご存知の方は多いと思いますが、この年末調整というのは、通常の確定申告の手続を大幅に簡略化させた、いわゆるサラリーマンの特例であり、事業者の申告事務は、もっともっと複雑です。
このただでさえややこしい、複雑怪奇な確定申告書の作成や税務手続きを代わりにやってくれるのが税理士です。
税理士にしかできないこと〜税務相談
みなさんが確定申告書を作成する際、インターネットの記事や書籍などを参考にすることが多いと思いますが、それらを鵜呑みにするのはちょっと危険です。なぜなら、過去に書かれたインターネットの記事や書籍を参照して確定申告書を完成させたとしても、税制は毎年改正されているので、その参照した記事の元になった税制が、すでに使えないものになっている可能性があるからです。また、税務署に直接電話して相談する方法などもありますが、税務署は、確定申告書の書き方は教えてくれても、『どうすれば税金が安くなりますか?』などという質問にはまともに答えてくれないでしょう。
このように、税に対するさまざまな疑問や節税対策のような専門的な事柄について、税金のプロフェッショナルとして相談対応していくことも、税理士の大切な仕事です。ちなみに、『節税』とは、法人税法や所得税法といった、法律に定められた範囲内で最も税金が少なくなるように施す対策のことであり、法律違反をしてまでも税金を少なくする行為は『節税』ではなく『脱税』となるため、そのあたりの判断も含めて納税者をお守りすることも、税理士の仕事に含まれます。
税理士にしかできないこと〜税務代理
税務調査と聞くと、映画『マルサの女』を連想する経営者の方が多いのではないでしょうか?
この映画のヒットにより、『税務調査=怖いもの』というイメージができあがったように思われます。ちなみに、『マルサ』とは、大きな脱税案件などを担当する国税局査察部のことを指していますが、一般の会社や個人事業主に税務調査に来られるのは、国税局ではなく所轄の税務署の方ですので、どうかご安心下さい。
会社組織の場合には、規模にもよりますが、だいたい3年から5年間隔で税務調査が行われます。不動産オーナーやフリーランスなどの個人事業主であれば、税務調査はあまり行われません。ただし、事業内容や売上の規模により、税務調査の頻度は大きく変わります。
税務調査とは、みなさんが提出した確定申告書の内容をチェックし、正しく処理が行われているかなどを確認する行政上の手続きのことをいいます。あえて『行政上の』と申し上げましたが、税務署の職員も、市役所や消防署などの職員と同じ公務員なので、調査を行うにあたっては、きちんと行政上の手続きを踏む必要があります。しかし、税務署の職員も千差万別で、なかには適切ではない対応をされる方もおられます。
そのような場合に、税理士が税務署と納税者の間に入って、納税者に代わって税務署との交渉を行うのですが、納税者の代理人として、税務調査を始め、様々な手続きや申請、異議申し立てなどを行うことも、税理士の大切な仕事です。
『ニセ税理士行為』に注意!
上に掲げた税理士の3つの仕事、『税務書類の作成』『税務相談』『税務代理』は、税理士しかやってはいけない独占業務です。税理士の資格がない人が、『こうすれば税金は安くなりますよ』などと他人にアドバイスをしたり、『代わりに確定申告書を書いてあげるよ』といって書類作成の代行をしたりすると、税理士法違反(2年以下の懲役または100万円以下の罰金)という罪に問われてしまいます。これは無料で行ったとしても罪に問われてしまうので気をつけて下さい。
\ 税理士って…何をする人? /
税理士って言葉は知ってるけど、どんなことをしてくれる人たちなのかなぁ?友人や知り合いに税理士なんていないし、正直、事業を始める前は、税務署の人との違いもわからなかったし…
なるほど。会社で経理をされている方であれば、会社の顧問税理士とお話することもあると思いますが、そうでなければ、ほぼ接点はないですよね…
わかりました!『税理士って、何をする人?』の疑問にお答えしましょう!
『租税教室』という言葉をご存知でしょうか?
租税教室とは、小学生から高校生を対象に、税金に関するしくみなどを勉強する教室のことをいいますが、私が租税教室の講師として伺った際、『税理士って何をする人か知ってる人手を挙げて』と聞いてみたところ、挙がった手はゼロでした。生徒たちにとっては、多分、税理士よりもYouTuberの方が身近で知名度も高いと思います。
税理士とは、簡単に言えば、『税金に関する専門家として、国に認められた人』のことであり、 税理士の主な仕事は、税務の専門家としての知識をフル活用して、皆様(納税者)のお手伝いをすることです。
税理士が行う業務の中には、税理士にしかできないこと(これを『税理士の独占業務』といいます)がありますので、まずはこれらを解説していきましょう。
税理士にしかできないこと〜税務書類の作成
個人事業主にかかる税金を『所得税』、法人にかかる税金を『法人税』といいますが、両者とも、自分自身で税額を計算し、それを『確定申告書』という書類に記載して、税務署に提出・納税するという仕組みになっています。この仕組みを『申告納税制度』といいますが、一般の方がこの制度を正しく理解し、完璧な申告書類を作成するのはかなり難しいです。
ちなみに、会社勤めの方については、この複雑な申告の手続きを、会社が代わりにやってくれます。『年末調整』という言葉をご存知の方は多いと思いますが、この年末調整というのは、通常の確定申告の手続を大幅に簡略化させた、いわゆるサラリーマンの特例であり、事業者の申告事務は、もっともっと複雑です。
このただでさえややこしい、複雑怪奇な確定申告書の作成や税務手続きを代わりにやってくれるのが税理士です。
税理士にしかできないこと〜税務相談
みなさんが確定申告書を作成する際、インターネットの記事や書籍などを参考にすることが多いと思いますが、それらを鵜呑みにするのはちょっと危険です。なぜなら、過去に書かれたインターネットの記事や書籍を参照して確定申告書を完成させたとしても、税制は毎年改正されているので、その参照した記事の元になった税制が、すでに使えないものになっている可能性があるからです。また、税務署に直接電話して相談する方法などもありますが、税務署は、確定申告書の書き方は教えてくれても、『どうすれば税金が安くなりますか?』などという質問にはまともに答えてくれないでしょう。
このように、税に対するさまざまな疑問や節税対策のような専門的な事柄について、税金のプロフェッショナルとして相談対応していくことも、税理士の大切な仕事です。ちなみに、『節税』とは、法人税法や所得税法といった、法律に定められた範囲内で最も税金が少なくなるように施す対策のことであり、法律違反をしてまでも税金を少なくする行為は『節税』ではなく『脱税』となるため、そのあたりの判断も含めて納税者をお守りすることも、税理士の仕事に含まれます。
税理士にしかできないこと〜税務代理
税務調査と聞くと、映画『マルサの女』を連想する経営者の方が多いのではないでしょうか?
この映画のヒットにより、『税務調査=怖いもの』というイメージができあがったように思われます。ちなみに、『マルサ』とは、大きな脱税案件などを担当する国税局査察部のことを指していますが、一般の会社や個人事業主に税務調査に来られるのは、国税局ではなく所轄の税務署の方ですので、どうかご安心下さい。
会社組織の場合には、規模にもよりますが、だいたい3年から5年間隔で税務調査が行われます。不動産オーナーやフリーランスなどの個人事業主であれば、税務調査はあまり行われません。ただし、事業内容や売上の規模により、税務調査の頻度は大きく変わります。
税務調査とは、みなさんが提出した確定申告書の内容をチェックし、正しく処理が行われているかなどを確認する行政上の手続きのことをいいます。あえて『行政上の』と申し上げましたが、税務署の職員も、市役所や消防署などの職員と同じ公務員なので、調査を行うにあたっては、きちんと行政上の手続きを踏む必要があります。しかし、税務署の職員も千差万別で、なかには適切ではない対応をされる方もおられます。
そのような場合に、税理士が税務署と納税者の間に入って、納税者に代わって税務署との交渉を行うのですが、納税者の代理人として、税務調査を始め、様々な手続きや申請、異議申し立てなどを行うことも、税理士の大切な仕事です。
『ニセ税理士行為』に注意!
上に掲げた税理士の3つの仕事、『税務書類の作成』『税務相談』『税務代理』は、税理士しかやってはいけない独占業務です。税理士の資格がない人が、『こうすれば税金は安くなりますよ』などと他人にアドバイスをしたり、『代わりに確定申告書を書いてあげるよ』といって書類作成の代行をしたりすると、税理士法違反(2年以下の懲役または100万円以下の罰金)という罪に問われてしまいます。これは無料で行ったとしても罪に問われてしまうので気をつけて下さい。